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千と千尋/カオナシが千を欲しがる理由とどこから来た?名前の意味も

2024年の干支である「辰(竜)」とゆかりがある『千と千尋の神隠し』はアメリカのアカデミー賞やベルリン国際映画祭でも賞を受賞した人気アニメ。

千と千尋の神隠しはその美しい世界観はもちろんですが、個性的なキャラクターの数々も魅力ですよね。

その中でも、かなりストーリー序盤から登場していたにも関わらず、その正体がいまいち判明しなかったカオナシが特に印象に残っている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、『千と千尋の神隠し』で鍵となるキャラクター、カオナシについて、千を欲しがる理由やどこから来たのか、名前の意味について調べてみました。

目次


千と千尋/カオナシが千を欲しがる理由は?

千と千尋に登場するキャラクター・カオナシはストーリー中盤から執拗に千尋を追いかけ、千尋を手に入れようと湯屋の中を暴れまわりますよね。

なぜカオナシがこれほどまでに千尋を欲しがるのか疑問に思う方も多いようですが、そのきっかけは雨の夜に中庭に立っていたカオナシに声をかけたこと。

千尋はカオナシを客だと思って湯屋の中に招き入れてしまったのですが、カオナシからすれば誰かに声をかけてもらったこと自体が初めてだったのかもしれません。

実はストーリー序盤からひっそりと登場していたカオナシでしたが、誰かの目に留まるわけでもなく、誰からも人気視されていないような存在でした。

それなのに千尋は自分に気づいてくれて、さらに声までかけてくれた。

最初は自分と同じで湯屋の世界に居場所のない存在として興味を持ったのかもしれませんが、声をかけてもらったことで、千尋を気に入り、仲良くなりたい、一緒にいたいと思うようになってしまったのかもしれませんね。

やたらと千尋に大量の金を押し付けるように渡そうとするシーンもありますが、これは河の神がゴミやヘドロから解放された代わりに砂金を蒔き、それに群がる湯屋の使用人たちを見て、『きっと千尋も金が欲しいに違いない』と思ったからと言われています。

そうして金を渡すことによって、自分と仲良くなってくれると考えた「物で釣る」作戦なわけですね。

しかし、千尋の欲しいものは金なんかではなく、両親や瀕死のハクが元通りになること。

カオナシは千尋を”似た存在”と思っていましたが、実は対照的な存在ということを知るわけです。

千と千尋/カオナシはどこから来た?名前の意味と正体やモデルは何?

て宮崎駿監督はカオナシについて「周りにいっぱいいる」とコメントしていることをご存知でしょうか。

カオナシとは誰の心にも巣食っている「欲望」が具現化したものと言えるのかもしれません。

誰かと一緒にはいたいけれど、自分が無くて、出会うものや人によって変わってしまう存在。

これは私達の周りにも1人はいるんじゃないでしょうか?

もしくは、自分に刺さったという人もいるかもしれません。

人とのコミュニケーションがうまく取れず、思い通りにならなければ暴れてしまう、もしくはお金や物でどうにかしようとする。

そういった人間の弱いところが具現化し、純粋で無欲な千尋と対角にある欲望に忠実な存在がカオナシと言えるのかもしれませんね。

一時期カオナシのモデルは『借りぐらしのアリエッティ』を手掛けた米林昌宏監督と言われていましたが、これは後付けの話なんだとか。

元々は米林監督が描いたカオナシを見た宮崎監督が、「まろ(米林監督のニックネーム)にそっくり」と言ったことから広まった話なんだそうです。

「カオナシ」という名前にも特に由来はないようで、ストーリーを再構成した際に画面の隅にいただけの名無しのキャラクターに名前を与えて後半の主役にしただけなんだとか。

顔の代わりにお面を被っているように見えるから「カオナシ」にしたという説もありますよ。

千と千尋/カオナシは神様orサタン?

一部のファンの間ではカオナシが実は悪魔サタンなのでは?という説があるんです。

まず、神説ではカオナシは欲望にまみれた者に罰を与える神なのではないかと言われていますが、もしカオナシが神なのであれば普通に湯屋の中に正面から入ることができたのではないかという声もあります。

また、欲にまみれた者に罰を与えるならば、欲に負けずに金を受け取らなかった千尋に対して癇癪を起したことへの説明がつきません。

スタジオジブリが過去に『金曜ロードショー』と連動して行った質問企画で「カオナシは神様ではない」と断言していることからも、この説はありえないということになりますね。

もう1つの悪魔サタン説。

これは劇中でカオナシが千尋に金を渡して誘惑しているように見えることから、修行中のイエス・キリストを誘惑した悪魔サタンなのではと言われています。

しかし、このシーンはどちらかと言えば、誘惑しているというよりも金を押し付けて自分を好きになってもらおうとしているカオナシの欲望が垣間見えるシーンと言えそう。

また、まじないができる湯婆婆が悪魔に対する対策をしていないとも考えにくいですよね。

というわけで、悪魔説も可能性は薄いと言えそうです。

まとめ

今回は『千と千尋の神隠し』のキーキャラクター、カオナシについてご紹介しました。

謎に包まれているカオナシですが、実は私たちの中にも住み着いているのかも?

カオナシは現代人の誰しもが持っている面をキャラクター化したようにも感じますね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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